mewmuwcyomcyomcy9の日記

はて…夢か現か、真実か幻か、リアルかフェイクか……

慈、いらない人生 --序章--

慈-いつく-

臍の緒を首に3重に巻き、逆児で、出生。
長女、次女、長男、の…次女だった。

都内に住まいを構える両親にして、両親の都合により
ひとり東北にて生まれ落ちる。
そのまま、しばし東北で育ち、乳離れしてからは
祖父母の元で、ひとり数年育つ。

いくらか後に戻る、都内の住まいは、お手伝いさんも居たらしい。記憶は全くない。

年齢もあるが、弟が生まれ、間も無く、両親が離婚するまでの、わずかの間しか居ないので余計だろう。

弟がお腹に居る母の姿の記憶も無い。
父との生活も、同居の父方の祖母との生活も、
いや、母との生活も、一切、記憶にない。

その時代の私の様子で知っているのは、

後に、長女から、四六時中言われた……
罵倒と暴力のなかでの、

「私には躾が厳しかった。食事は正座で、箸の持ち方も厳しく、よく手を叩かれた。オマエは、なにも厳しくされずに、父の膝に座り食事をしていた。オマエは甘やかされていた。」

といった、幼い私にどうしようもないことでの嫉妬の感情の逆怨みだろう言葉からの情報と……なんとなくある、記憶の欠片のような、父のトラックからの情景。



そして………


次の、記憶は………
もう父は居ない、狭いアパートで暮らしている、断片断片の、母もあまり居ない、地獄のような日々の、
悲しみと寂しさと、怖さばかりの暗く冷たい記憶。

平穏だっただろう日々の、終わりも
悪夢の始まりも、記憶には、ない。

ただ、私はその中に居た。





               数日後につづく。